1から始める家庭菜園 コンパニオンプランツとバンカープランツ

家庭菜園
当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています


農薬をなるべく使わずに野菜を栽培するために役に立つ、コンパニオンプランツの組み合わせを紹介します。

コンパニオンプランツとは、他の野菜と一緒に栽培することで、成長を促したり病害虫を抑えたりするなどお互いにメリットをもたらす植物のことを言います。

コンパニオンプランツは相性の良い組み合わせで生育の促進や病害虫の予防だけでなく、様々な植物を畑に栽培、混植することによって多様な生き物が住みつくようになり自然に近い環境になります。

多様な生き物が住みつくようになる、というと虫などが増えるからダメなのでは?と思うかもしれませんが、自然に近い環境を用意することで野菜の害虫の天敵となる昆虫が増えるというメリットがあります。

天敵昆虫が増えると、野菜についたアブラムシなどの害虫を捕食してくれたりしますので、天敵昆虫が集まってくれるような畑にできるよう、コンパニオンプランツを活用しましょう。

コンパニオンプランツの組み合わせ

果菜類

良い組み合わせ

悪い組み合わせ

トマト アスパラ、キャベツ、バジル、ニラ、ネギ、パセリ、ナスタチウム、マリーゴールド、セージ、ラベンダー、コリアンダー トウモロコシ、ジャガイモ、ナス、ピーマンなど
同じナス科の植物全般
ナス えだまめ、玉ねぎ、ホウレンソウ、にんにく、ネギ、ラッキョウ、シソ、ナスタチウムマリーゴールド、パセリ トマト、じゃがいもなど
同じナス科の植物全般
ピーマン 枝豆、つる無しインゲン、シソ、マリーゴールドナスタチウムネギ ナス科の植物全般
カボチャ 枝豆、ネギ、マリーゴールド キュウリ、スイカなどのウリ科野菜全般
ジャガイモ
キュウリ 枝豆、トウモロコシ、ナスタチウム、三つ葉、ネギ、パセリ、シソ、マリーゴールド カボチャ、スイカ、メロン
ウリ科の野菜全般
ズッキーニ マリーゴールド、ネギ類、バジル きゅうり、すいかなど同じウリ科の野菜全般
スイカ ネギ、ニラ、マリーゴールド カボチャ、きゅうりなど同じウリ科の野菜全般
イチゴ ネギ、ボリジ、ナスタチウム、マリーゴールド、ペチュニア キャベツ、タイム、ローズマリー、ミント
トウモロコシ つるありインゲン、キュウリ、ルッコラ、リーフレタス、枝豆 異品種トウモロコシ
トマト
インゲン(つるあり) パセリ、とうもろこし、じゃがいも、マリーゴールド、ルッコラ ネギ類
枝豆 ナス、セロリ、地ばいキュウリ、さといも、ピーマン ネギ類
ソラマメ ネギ類
えんどう ネギ類
ゴーヤ ニラネギ、にんにく、チャイブ
オクラ エンドウ、枝豆、にんにく、ピーマン、シソ、マリーゴールドニラネギ

トウモロコシとつるありインゲン

トウモロコシの収穫が近づいたころに、トウモロコシの株本につるありインゲンの種をまく。暑さに弱いインゲンはトウモロコシを日よけにして成長します。トウモロコシの収穫が終わったら茎をそのまま残しておき、インゲンの支柱代わりとして利用することができます。

トウモロコシは肥料を吸う力が強く、土の中の窒素が少なくなっているので、インゲンの成長しやすい環境になっています。

枝豆とセロリ

アブラムシが付きやすい枝豆の横にセロリを栽培することでアブラムシを遠ざける効果があります

セロリの独特な匂いがアブラムシを防ぎます。エンドウ、インゲン、キャベツなどでも同様の効果が得られます。

キュウリとナスタチウム

キュウリの株本にナスタチウム(キンレンカとも呼ばれるハーブ)を植えておくと、キュウリにつくアブラムシを減らすことができます。

ナスタチウムがキュウリの株本を覆うので、土は程よく湿った状態になり、真夏の急激な地温上昇も和らげてくれます。水を好み、猛暑に弱いキュウリにとってとても相性がよいです。

ナスタチウムはナス、トマトとも相性が良く、ブロッコリーやキャベツなどのアブラムシが付きやすいアブラナ科の野菜も守ります。

コンテナや畑の隅でナスタチウムを増やして、必要な時に移植して利用すると良いらしい。

トマトとバジル

一緒に植え付けるとトマトの風味が増す。バジルが水をよく吸うのでトマトの水の吸いすぎによる身割れを防ぐことができる。料理の相性も良い。

トマトとニラ

トマト苗を植え付けるときに、ニラの株を苗に添えて一緒に植え付けると、トマトの萎凋病が起こりにくくなる。萎凋病は根から金が侵入するので、ニラの根とトマトの根が隣り合うように一緒に植えるのがポイントです。

トマトとパセリ

トマトの株本でパセリを育てるとパセリの臭いでトマトに虫が寄り付かなくなります。パセリは半陰生植物なので、トマトの日陰で良く育ちます。

パセリはナス、つるありインゲン、キュウリ、トウモロコシの株本でも良く育ちます。

ナスとネギ類

ナスの青枯れ病などの病気が防げる。

根菜類

良い組み合わせ

悪い組み合わせ

大根 ミント、カモミール、マリーゴールド、ナスタチウム ネギ類
かぶ カモミール
人参 玉ねぎ、レタス、ネギ、カモミール、ローズマリー、マリーゴールド
サツマイモ 枝豆、ねぎ、つるなしインゲン、ささげ
ジャガイモ インゲン、枝豆、マリーゴールド カボチャ
同じナス科の野菜全般
さといも 枝豆

玉ねぎと人参

玉ねぎの株間に人参の種をまいて育てると、人参の病気が抑えられて丈夫に育ちます。玉ねぎも人参のおかげでタマネギバエなどの害虫が玉ねぎに近寄らないという効果があります。ネギと人参の組み合わせも同じ効果が期待できます。

ニンジンとローズマリー

ローズマリーの臭いが害虫を遠ざける

葉菜類

良い組み合わせ

悪い組み合わせ

白菜 人参 イチゴ
小松菜 イチゴ
キャベツ セロリ、トマト、レタス、ナスタチウム、タイム、セージ イチゴ
ブロッコリー レタス、パセリ、カモミール、ナスタチウム、マリーゴールド イチゴ
チンゲン菜 イチゴ
ほうれん草 ナス、ネギ
シソ ナス
レタス 人参、キャベツ、トマト、枝豆 ネギ類
ミツバ キュウリ
セロリ 枝豆、ニラ、キャベツ
パセリ つるありインゲン、トマト
ネギ すいか、いちご、かぼちゃ、きゅうり、トマト、ナス、ニンジン、ホウレンソウ 豆類、大根、レタス
玉ねぎ 人参、ナス、キュウリ、スイカ、ホウレンソウ、イチゴ、カモミール 豆類、大根、レタス
アスパラガス トマト
ニンニク ナス

セロリとニラ

近くに植えると互いによく育つと言われる。

キャベツとセロリ

セロリとキャベツを混植するとキャベツの虫害を抑えることができます。アブラムシやコナガはセロリの臭いを嫌います。セロリと夏撒きキャベツの定植時期はほぼ同じなので、一緒に畑に植え付けすると良いでしょう。

キャベツとレタス

キャベツはモンシロチョウの幼虫であるアオムシの大好物です。モンシロチョウはレタスを避けるので、キャベツとレタスを混植しておけばモンシロチョウがキャベツに産卵するのを防ぐことができるので、虫害対策になります。

キャベツとレタスを交互に植え付ける時、適度な株間をあけて植えるようにしましょう。育つにつれて葉がぎゅうぎゅうに混み合ってしまうと通気が悪くなり、害虫が増える原因になります。

キャベツとセージ

傍に植えておくとモンシロチョウを遠ざけるのでアオムシの被害が減る。タイムとキャベツも同様。

相性の良い野菜の多い万能植物

マリーゴールド

根に寄生する土壌害虫であるセンチュウを駆除する働きがあります。

マリーゴールドの根から分泌される成分にセンチュウを駆除する効果があり、野菜と一緒にマリーゴールドを植えておくことでセンチュウを遠ざけ、土壌をきれいにしてくれます。ネコブセンチュウ、ネグサレセンチュウに効果があると言われています。

花が咲いている時期にマリーゴールドの花、茎、緑肥として土にすきこむと、さらにセンチュウ防除の効果が高まると言われていますが、私は来年の為にマリーゴールドを何株か枯れるまで放置して種を採取しています。

マリーゴールドの独特の香りには害虫を遠ざける効果があり、コナジラミや一部のアブラムシ、蚊などを寄せ付けない効果が期待できます。

マリーゴールドはアブラムシの付きやすい野菜やセンチュウ被害を受けやすい野菜との混植におすすめですが、他にも色々な野菜と組み合わせることのできる万能植物ですので色々試してみてください。

カモミール

カモミールは弱った野菜の近くに植えると野菜が元気を取りもどす。「植物のお医者さん」と呼ばれているハーブ。

カモミールはアブラムシなどの害虫を引き寄せるので、カマキリやてんとう虫などの肉食昆虫が住みつき、結果として他の野菜が守られる。

ナスタチウム

アブラムシ、コナジラミ、アリなどを遠ざける役目を果たしてくれます。

花や若葉が食べれるらしい。

エディブルフラワーとして親しまれている代表的なハーブのひとつらしく、葉はほのかにスパイシーでクレソンに似た香りがするとのこと。
サラダにしたりサンドイッチに入れたりするらしい。

畑の益虫であるてんとう虫も呼ぶ効果があるらしいが、真偽は定かではない…。
うちではナスタチウムを導入する前と後では、少し益虫てんとう虫が増えたかな?というくらいでめちゃくちゃ実感を感じれるほどではなかったけど、今年はたくさん来てくれるかなあ…

ネギ類

ネギ類は、マメ科、大根、レタスとは相性が悪いので気を付けなければいけませんが、その他の野菜とは相性が良く、ウリ科やナス科の病気をを防いだり、ネギ特有の臭いで害虫を忌避する効果もありますので、こちらも色々な植物と組み合わせてみて良いものになります。

私はウリ科の植物の隣にはニラや小ねぎを必ず植えるようにしています。

害虫から野菜を守るバンカープランツ

コンパニオンプランツの他に、バンカープランツ(障壁作物)と呼ばれるものもあります。

バンカープランツとは、農作物を育てる際に発生する害虫の天敵(その害虫を食べてくれる虫)を引き寄せる植物のことです。

バンカープランツとしてよく利用されるのが、ソルゴーというトウモロコシによく似ているイネ科の植物。

ソルゴーにはアブラムシが良く集まるので、そのアブラムシを狙っててんとう虫も集まります。
集まったてんとう虫に他の植物に付いたアブラムシも捕食してもらおう!ということですね。

バンカープランツには天敵昆虫を増やす効果の他に、ウイルスに感染したアブラムシを無毒化するという効果もあります

ウイルスに感染しているアブラムシが野菜を吸汁しますと、アブラムシの体内にあるウイルスが野菜に感染してしまい、モザイク病が出る可能性があります。

しかしアブラムシが野菜に付く前にバンカープランツに付き吸汁すると、ウイルスはバンカープランツに移り、アブラムシは「無毒化」されます。

無毒化したアブラムシが他の野菜に移動して吸汁しても、野菜がウイルス感染することはないということになります。

このように野菜を守るために有効なバンカープランツを紹介しますので、気になる植物がありましたら家庭菜園に取り入れてみてください。

ソルゴー

既に少し説明をしましたが、ソルゴーはバンカープランツの代表といっても良いくらい有名です。

ソルゴーはトウモロコシに似たイネ科の植物。高黍、コーリャンとも呼ばれ、家畜の飼料や畑の肥料として用いられる植物です。

アブラムシはソルゴーの汁が好物なので、たくさん集まってきます。このアブラムシはイネ科に集まるタイプのアブラムシなので、ナスやトマトには移動しません

アブラムシが増えることによって、今度はアブラムシを食べに、てんとう虫がやってきますが、イネ科の汁しか吸わないアブラムシと違い、てんとう虫は他の種類のアブラムシも食べてくれます(好き嫌いはあるらしいので食べてくれないアブラムシもいる。てんとう虫の種類によって差があるらしい)。

てんとう虫は食欲旺盛なので沢山のアブラムシを食べてくれることが期待できます。

ソルゴーは7月頃つぼみが出始めるので、花が咲く前に頭を切ってしまうと勝手に繁殖することを防げます。

ソルゴーを風上と風下に植えると強風を防ぐ効果があり、強風から他の野菜を守ることができます。

バンカープランツに使用するには高糖分ソルゴーが適しているようですが、種を手に入れるのが難しそうでした。

ホームセンターや園芸店を回っても高騰分ソルゴーの種を置いているところを見かけないんですよ…。
通常のソルゴーは時折見かけます。

私の心の友である楽天市場で調べると、1kg売りなどの大容量のものしか見つからず…

そんなにたくさんいらねえよ…!

種が余ったら次の年に回せなくもないですが、困ったことに種にも期限や寿命というものがありましてね…。
あまり長く貯蔵していると発芽率が下がったり発芽しなくなったりするので、長期貯蔵はあまり良くないんですよね。

1kgなんて絶対使い切れないけど、一応リンク貼っておくよ…

ソルゴー種 シュガーグレイズ (1kg) 【雪印種苗】 [ソルゴー ソルガム 牧草種子 高糖分 高嗜好性]

ソルゴーの用途はおそらく家畜の飼料と畑の緑肥がメインなのだろうと思うので、大容量の種しか流通してないんだろうな…。

家庭菜園用をぜひ…種苗店さん…

コスモス

秋の花としてお馴染みのコスモスも、バンカープランツとして活躍します。

訪花昆虫でもあるコスモスは、多くの天敵を増やしますので 害虫忌避の効果があります。

マリーゴールド

ここでもマリーゴールド出るんかい!

出るんです。

コンパニオンプランツとして有用性を説明しまくったマリーゴールドですが、こちらバンカープランツとしても優秀。

マリーゴールドは多くの天敵を増やし害虫駆除に適しています。訪花昆虫を呼びますので受粉されやすく、野菜の実付きが良くなります。

フレンチタイプより、草丈のあるアフリカンタイプがより効果的らしいです。

これはもう植えない理由がないレベルの植物になりますので、花がめちゃくちゃ嫌い!とか匂いがめちゃくちゃ嫌い!という人でない限りは植える選択肢しか無いようにも思えます。

私は匂いは嫌いですし花にもあまり興味はありませんが、植えることによるメリットしかないので畑の至る所に植えています。

仕方ねえよ…こいつ有能なんだもん…

ナメクジがマリーゴールドを好むという性質を持っているので害虫が増えた!と思うかもしれませんが、マリーゴールドにナメクジがついている分には問題ないので、ナメクジいるなあ…と思ったらピンセットで取るくらいで大丈夫だと思います。

ひまわり

丈が高いので菜園をヒマワリで囲むように植えると、強風を防ぐ効果もあり、訪花昆虫を呼び寄せる効果もあります。

ひまわりは害虫対策にも有効で、スリップス、コガネムシなどの害虫がヒマワリに寄ってきますが、その分多くの天敵を増やすことになりますので、野菜が害虫に食べられることを防ぎます。

緑肥としても有効で、ヒマワリの根っこは地面の中の不溶性リン酸分を溶かして他の植物が吸いやすい状態に変える能力がありますので、少ない肥料で栽培できるメリットもあります。

ラベンダー

風上と風下に植えることで、菜園全体にラベンダーの香りを漂わせて 害虫を寄せ付けないようにします。

大量に茂らせて、天敵のすみかにすることも出来ます。

ラベンダーは訪花昆虫を呼びこみ、野菜の受粉をうながす効果も期待できます。

 

 

ちなみに私は楽天市場の日光種苗さんが気に入っているので、ネットで種を買う時はこちら↓から購入しています。

(今はどうかわかりませんが)私が購入した時は花の種をおまけでつけてくれたりしていたので、お得に種を手に入れられてニッコリでした。

お店にはあまり置いていないような珍しい種も取り扱っているのでめっちゃおすすめです。
種探しが楽しすぎて長時間見ちゃうんだよな…。

農薬ではないので100%の効果を期待できるわけではない

コンパニオンプランツとバンカープランツについて説明をしてきましたが、地域や気候・天候などによって発生する害虫も訪れる益虫も変化します。

自然のものですので確実なものではないということを心に留めておいてください。

コンパニオンプランツやバンカープランツを導入してみたけど効果がなかった、ということもあると思いますが、そこは…

ロオォォォマは一日にしてならず!!!(突然の大声)

ということですよ。

畑の環境を変えるというのは容易なことではなく、かくいう私も5年かけて徐々に徐々に自分の畑の改良を続ける日々を送っているのです。

毎年起きた害虫被害を記録して来年の対策に生かす…。家庭菜園はその繰り返しです。
その年の気候や、どんな時にどんな虫や病気が発生したかを毎年記録していくことが己の知識になるのです…。

農業はトライ&エラー。

というより、ちょっと花や野菜の組み合わせを考えただけで虫を意のままに操れるだなんて傲慢もいい所よ…

この野菜の組み合わせ上手く行ったらいいなあ~くらいの気楽さで試行錯誤したまえよ(突然偉そう)

今年上手くいかなくても次の年から効果が出ることもありますし、外的要因で自分の畑に虫がなだれ込んでくることもあります。
(近くの畑で農薬大量に撒いたとか、近所で害虫をたくさん発生させるような何かがあったとかね)

コンパニオンプランツにしてもバンカープランツにしても重要なのは観察です。
小学生のように観察日記をつけながら気楽に家庭菜園をお楽しみください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました